動画クリエーター　クライアントの言うことを聞く人と　聞かない人　どっちとつきあうべき？

動画制作において、クライアントとクリエーターの関係は、良い結果を出すために非常に大切です。
しかし、まるでダンスのように、一方が一歩進むと、もう一方が一歩下がる…この微妙な距離感を保つのは簡単ではありません。
特に、制作プロセス中に出てくる「修正要求」という名のステップで、双方の距離感が試されます。

クライアントの言うことを聞くクリエーターが望ましいのはなぜ？

一見すると、クライアントのリクエストやフィードバックをそのまま取り入れるクリエーターの方が、理想的なパートナーに思えます。
なぜなら、このアプローチはクライアントが自分の想いをダイレクトに形にしてもらえると感じさせるからです。
しかし、実際のところは、クライアントのご担当としても「これでいいのか」と常に最適解を模索しているものです。
「もっと違う角度からアプローチできないだろうか？」という疑問は常にあります。

では、言うことを聞かないクリエーターはダメなの？

聞かないという言い方は少々ネガティブに聞こえますが、実はこれには大きな誤解があります。
クリエーターがクライアントの意見をそのまま受け入れない場合、それは「もっと良い解決策があるかもしれない」という意図が多くの場合に含まれています。
クリエーターはその専門分野で豊富な経験を持っており、クライアントの意見をもとに、さらに一歩進んだ提案をすることができます。
もちろん、クリエーターの独りよがりや思い込みでクライアントの意見を無視する、なんてことは問題外です。
ここでいう「意見を聞かない」クリエーターというのは このあとで述べるようなアプローチができる「クライアントからの要望・指示を鵜呑みにしないで、その真意を汲んだうえで行動できる人」のことを指しています。

本当に仕事のできるクリエーターとは？

最も理想的なクリエーターは、クライアントの要望を汲み取るだけでなく、その背後にある真の目的を探り、それを実現するために、最も適した手法やテクニックを選択します。
これには、クライアントの言葉を面と向かって否定することなく、その要望の真意を汲み取り、それを基にさらに優れた案を提案するという繊細な対応が必要です。

一つの良い戦略は、クライアントからの修正要望に対して二つのバージョンを提案することです。
　一つはクライアントの言う通りに修正したもの。
　もう一つは、クリエーターがクライアントの要望の「意味」や「目的」を再解釈したうえで、それを満たすために自らが考えたバージョンです。
　これにより、クライアントは自分の要望がどのような結果を生むのか、違うアプローチがどのような可能性を秘めているのかを比較する機会を持ち、より納得のいく選択が可能になります。
　クリエーター側から見ると「複数バージョン作るなんて、時間も手間もかかってしまう」と思えるかもしれません。でも、答えのない修正要求の沼にはまり込んでしまう大変さ（汗；）を考えたら、早い段階で方向性についてきっちりと合意を形成しておくための手間は惜しまないほうが結果時間と手間の節約につながる、ということも往々にしてあるものです。

結論

それでは、クライアントの言うことを聞くクリエーターと聞かないクリエーター、どちらと付き合うべきかという問題に対する答えは？
真実は、そのどちらでもありません。

双方が平等のパートナーとして、互いの意見や提案を尊重し、時には挑戦しながら、最終的な目標達成に向けて一緒に歩んでいくことができる人が、理想的なクリエーターです。

一言で言えば、コミュニケーションがカギとなります。相手の意見に耳を傾け、理解し、そして時には新たな提案で驚かせる。このバランスが取れた関係こそが、成功への道を切り拓くのです。

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